変化を感じるハウスメイドの数
2024/04/20不断斎見聞記
2月から3月にかけて香港と1日だけ深圳に入ってきた。昨年10月に上海に入った時、半年2回のビザを取っていて、あと1回使えて期間が数日残されていた日程だったため、深圳でのスケジュールを受入側が組んでくれたのだった。
香港では仕事の合間に中心街銅鑼湾を日曜歩いてきた。仕事優先としても空く時間はできる。日曜はいつもお手伝いさんがショッピング街のはずれの歩道橋の上や高架道路の下、公園、政府機関前の広場などに集まり、おしゃべりをしたり食事をしたり音楽を演奏したりと大量に群がっているのが常だった。何でも、香港の中流以上の家庭では子供の世話をフィリピン人、老人の世話をインドネシア人が住む込みで雇われている。他人を外国から雇って台所で寝泊まりしているなど日本人の感覚では難しい。情が移ってしまい使いこなせない日本人駐在員が多いとか。彼女達は日曜だけは遊びに出かけられるそうだ。母国の経済に多大に貢献しているのだという。
今回この群れが縮小している。歩道橋など通り抜けるのに困難を感じたものだが、大幅解消である。これは高所得層がイギリスなどに移民したことの影響だろうが、中間層の一部も節約し始めたのかどうか、送り出し国の統計を見ると面白いだろう。共稼ぎが当たり前の社会だからここは削りにくいと思うが、背に腹はかえられない。
試しに、メイドとかドメスティックヘルパーとか英語で検索すると顔写真入りで年令とか経験とかが表示され、選べるわけで、何とも日本的には違和感がある。思いつくのは、日本社会の女性進出が遅れているとか婦人の地位が国際的に見て問題だとよく報道されるが、これはヘルパーを海外から雇えば少しは改善するだろう、ということなのだろうか。そんな対策は支持もしないが、婦人の地位が日本より高い国の実態もそう褒められたものではないように思う。メイドさん達の最低賃金はあるらしいが、かなりキツイらしい。子供の世話にフィリピン人を使うのは英語ができるからで、年寄りの世話にインドネシア人を使うのは優しいからだそうな。何やら気の毒ではある。
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