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佐藤春夫墓参(那智勝浦町下里)

2016/08/07お知らせ

全然文学青年ではなかった私が佐藤春夫の墓に参ることができたのは、田舎で不動産鑑定に従事していればこその話だと思うます。那智勝浦町の中心から串本方向にだいぶ戻った町の南西端が下里地区で、先生の先祖は代々ここで医者だったということで、お墓がこの地区のはずれにあるというわけでしょう。春夫が育ったのは新宮市で、名誉市民第一号に顕彰されています。
過疎で静かなばかりな町ですが、昔はもっと活気もあっただろう家並みです。たまに防風で高い石垣の塀を家に巡らせている家があって、本州最南端近くだと感じさせます。粉白と書いて「このしろ」と読みますが、下里小学校の隣の、丘の崖下にけっこう広い墓地があり、奥の方に佐藤春夫の墓があり、木の標識でたどりつけました。それにしてもお堂のない墓地で、もとはお堂があったのではないかという空き地も見られます。
狭い集落内の町道を入って行きますが、車を停められそうな場所もなく、すぐ集落をでてしまいます。少し西に行くと海水浴場があり、夏休みのこの時期では有料駐車場に車を停めるしかなく、おもしろくないからもう一度集落の入口に戻って、徒歩で目標地に接近を図ります。鑑定士には徒歩行動範囲の広さも大切です。暑い最中ですが、今日の天気予報では大阪、京都、和歌山よりも串本の気温が低いと出ていて、海洋性気候の影響もあるかもしれませんが、やはりゆっくり歩くしかない日差しでした。やや朦朧として歩いて行けば、木の標識があり、仕事を済ませてから寄ってみようと思ったのでした。
0803 066

戒名を見ても院殿ですから、士族だったんだろうなとか思います。昭和39年5月6日、行年72才か。

下里で昼休みに寄ろうとスーパーの看板を目指して近づいていくと、閉鎖されて看板は残されていたのだった。辺りには国道沿いに、コンビニ2軒とホームセンターが1店あるばかりです。はずれに新宮那智勝浦への入口があるが、串本までこの方向から伸びるにはなお時間がかかりそうだ。

 

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